大きな壁のカベのない家

構 造:鉄筋コンクリート造、一部木造、
規 模:地下1階 地上2階

敷地面積:1,193.47㎡(361.02坪)
建築面積:308.88㎡(93.44坪)
延べ床面積:487.85㎡(147.57坪)

コンセプト

本計画地は北側道路に接した、高低差3mの南斜面地で、閑静な住宅街です。
南北に1枚の大きな壁を設けて、二つの世帯を明確に分離しました。
この大きな壁はアプローチから南の庭へ一直線に繋がります。
壁の中間階で二つの世帯の領域を繋げる領域(ファミリールーム)を設けることで、世代のカベをなくしました。
建築の形態として、北面は街並みに大してボリュームを抑えると共に、南面にソーラーパネルを設置するために切妻の大きな屋根を架けました。
この大きな屋根に二つの世帯が包み込まれて、壁で創られた程よい距離感は、「親」「子」「孫」が繋がりながらもプライバシーが守られる住まいとなりました。
また、二つの世帯が末長く暮らせる様に地階及び1階をRC造・2階を木造とし、安全で将来の生活変化にも対応できる構造としました。
快適性能としては環境負荷の低減を図りCO2の排出を抑えるために、高断熱・省エネルギー・創エネルギー・蓄エネルギー・HEMS等を積極的にとりいれたゼロエミッション住宅を目指しました。

文:柳川賢次氏


写真撮影:伊藤 彰氏


新築工事を終えて

既存建物の解体から建物の新築工事、屋外付帯工事に至るまで施工に携わらせて頂きました。
この建物を造るにあたり、施主様の思い、設計事務所様のコンセプト、意図を日々打合せをおこない進めていきました。施主様のご希望を叶えるために細部のディテールにこだわった作りとなっております。

地下からリビングにかけての吹抜の壁は、杉板化粧コンクリート打ち放し仕上、外部、内部の壁も一部打ち放し仕上げとなっており、コンクリート打設にも、高度な技術を要するため細心の注意をはらい施工を行いました。

内部の壁は、ウェルネス型高性能EP塗装となっており、汚れがつきにくくなっています。
下地処理にも気を使い、ムラがでないようチェックを行いました。

こうして無事にお引渡しでき、施主様に喜んで頂けたときには、感動しました。我々の仕事は、こうやって形に残るため、やりがいのある仕事だと思います。人とのつながりで、建物が完成していく様は、携わった者にしかわからない喜びだと思います。

溝口建設株式会社
工事課課長 宮下 裕章

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